向日葵の逝く先
 


「――これ、読んでください!」


体育館に続く渡り廊下を歩いていると、そんな台詞が聞こえた。

女の子の声。


どこだろ?


思わず探すと、中庭の隅に男子と女子が立っている。

ちょうど渡り廊下から見える位置だ。



「ずっと渡せなかったんだけど、でも、夏休みに入っちゃうから…」


そう言う女子生徒の手には、ピンク色の可愛い封筒が。

しかも赤いハートのシールが張られている。


あれはまさか。

ラブレターですか!?


 
< 24 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop