群青の月
何だかんだと言いながらも、柚葉は結局は俺の腕の中から逃れようとはしない。


性格的に従順じゃない事は、既にわかっている。


だから、俺にしつこくされるのが面倒臭いだけなんだろう。


だけど…


理由はどうであれ、背中を向けながらも腕の中に収まってくれている柚葉に、心が安堵感を抱く。


正直、俺だって男だから、この体勢でいる事で安堵感以外の情が生まれて来る事は避けられない。


それでも、“体は求めない”と言う契約を交わしたのはもちろん、何よりも俺自身が体を買う事は絶対に嫌だから…。


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