群青の月

◆Side‥冬夜


【Side‥冬夜】



柚葉の話を聞き始めてから、もう随分と時間が経っている。


静寂に包まれた深夜のベッドルームは、彼女の声が必要以上に響いた。


「派遣を辞めなかったのは、母親への意地もあるのかもしれない。でも、何よりも……せめて自分に必要なお金くらいは、体を売らずに稼ぎたかったんだ」


柚葉の持ち物が、どれも質素だった事を思い出す。


体を売っているくせに、彼女の物にブランド品は一つも無かった。


出会ったばかりの頃、柚葉は金を欲している訳じゃないのかもしれないと感じ取った事は、やっぱり間違いなんかじゃなかったんだ…。


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