群青の月
身支度は、驚く程すぐに終わってしまった。


少しずつ増えていったあたしの物は、纏めてみると意外と少なくて…


一人でも簡単に運べる量だったし、用意したバッグのスペースも余る程だった。


「たった、これだけだったんだ……」


ポツリと呟いてから、最後に整理をする為に向かったのは洗面台。


自分専用になっているスペースに、手を伸ばす。


ワックスやメイク落としだけを持って、冬夜とお揃いで買った水色の歯ブラシはゴミ箱に捨てた。


その瞬間、何だか喉元に熱を感じて、胸の奥がグッと苦しくなった。


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