あなたと私
「キャァァーー!!!!」
「な、何!?どうしたの!?」
私は慌ててベッドから飛び降り、先生の後ろまで隠れた。
先生は私の様子に驚き戸惑っている。
「どうしたの!?夢子ちゃん!」
「女の人が……」
「え?」
「女の人がすぐ窓に……」
「窓?……誰もいないわよ?」
「うそ!」
私も窓を見たがもう誰もいなかった。
なんで……。
「いたの!窓に女の人が!」
「夢子ちゃん、大丈夫?今日は家に帰った方がいいわ」
「先生、信じて!」
「ええ、先生は信じてるわ。けど、夢子ちゃんは今正常じゃないのよ……」
正常じゃないって……私が異常だって言いたいの!?
私は普通よ!
「心が疲れてる時は見えないものが見えたりするものよ?」
私が見たものは本来見えないものって言うの!?
私は心なんて疲れてないわ!
まるで病んだ人みたいな言い方じゃない!!
なんで見えないの!?
違う!違う!
私はそんな風に心配されるのが嫌なの!
不気味な感じに見られるのが嫌なの!
私は普通よ!!
私はそれ以上先生の言葉を耳に入れたくなくて、勢いよく学校を飛び出した。