13回目の好き




三浦先生:「そうか、なら分からないことでもあったら言いなさい。」


え!?

いいの!?



「で、でも1年の化学から分からないんですけど…。大変ですよ、?私物分かり悪いし…。」



三浦先生:「それを教えるのが教師の役目だろう?」



ええええっ!

本当に本当にいいの!?



「やったー!!」


思わず声に出してしまった私をハハッと笑う三浦先生にまたドキドキして、顔を赤く染めてしまう。





そんな時だった。







初めて見せた三浦先生の笑顔が、いつもの表情に戻り



今までに見たことのないような目で、見つめるその先、







私の…後ろ―…?





三浦先生の目線を追って振り返ったその先に、





ふんわりと風に靡く茶色い髪を片手で押さえ廊下の先から歩いて来る女の人が目に映った。





誰…―?





三浦先生を見ると、目を見開き、

口を開いた。






三浦先生:「…―っ"吉崎"…。」






三浦先生のいつもの声も、いつもの表情も、そこにはなくて…


知らない三浦先生。


ザワザワとする胸、何だか泣きそうになった。


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