13回目の好き
杉野 巫Side
三浦先生と吉崎先生を見て思わず間に入っちゃった。
嫌な女だな私。
三浦先生の知らない顔、見たくなかった。
吉崎先生にしか見せないんだもん。
嫌だよ。
こんな自分も。
三浦先生:「職員室に少し用があるから先に化学準備室行っててくれ。後から行くから。」
「…三浦先生、ご、ごめんなさい…。忙しいのに…。」
三浦先生:「そんなこと気にしなくていい。」
ポンッと頭を叩かれて三浦先生は職員室の方へ向かった。
三浦先生の後ろ姿、優しい言葉、自分の情けなさ、色々なものが混ざり合って
ポロポロと涙が頬を伝う。
グスッと袖で涙を拭いて化学準備室へ向かった。