My sweet home
翌日。


映画が決まった後から、私は、テーブルに並べた料理にラップをすることが多くなった。


キッチンの電気を消し、リビングに向かい、

 …ピッ。

リモコンでTVをつけると、そこには笑った姿の翔がいた。



「……疲れてるね、翔」



前なら、翔をTVで見つけるたびに気持ちが高ぶった。だけど、今はとても冷静な自分がTVの前に座っていた。



ボーっとテレビを見てる時、


 …ピンポーン!


部屋のチャイムが鳴った。



「ん?
 はーぃ。誰だろ?」


私がインターホンに出ると、


「あ。 ハル?!」


モニターには、ハルの姿が映し出された。
< 17 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop