ある夏の物語
中学から一緒だったあたしとさえ、言葉を交わすのを好まなかった。



いわゆる以心伝心というものに依存している、そんな変わった人だった。



でも、そんなところに惹かれた。



あまり人と関わろうとしない彼が、時々あたしを頼ってくれるのがたまらなく嬉しかった。



そして、通訳をしたあと、『ごめんね』と切なく笑う顔が好きだった。








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