イジワル王太子と政略結婚!?
「ここ…誰か使ってたのかな?結構きれいだよね」

『きれい過ぎて逆に人がいたような気がしないんだけど。ホコリすら溜まってないぜ?』


シーナが部屋の隅を指でなぞっている。


確かに…きちんと掃除された後のホテルのよう。



「寝泊まりくらいはできるみたいね。毛布もあるし」


部屋には人が寝れるような台と毛布が二人分あって、暖炉もついている。



『じゃあとりあえずここに居座るか』

「えっ?」


……居座る?



『帰る方法を見つけるか、誰かが助けに来ない限りここから抜け出せないんだ。
そんなのいつになるかわかんねぇだろ?』

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