イジワル王太子と政略結婚!?

木に近付いてみると、なっているのは真っ赤に熟れたリンゴだった。

シーナが一つもぎ取って私に投げる。


『これ本当にリンゴか?』


鼻を近付けて匂いを嗅いでみる。


「んー…ちょっと小さいけど匂いはリンゴだよ?」

『かじってみろよ』

「本当に私に毒見させる気!?」


ニヤリと悪戯に笑うシーナをにらみつけた。



「もし本当に毒入りリンゴだったらどーすんのよ!?」

『そしたら俺も後を追って死んでやるよ』

「そんなの信じられないっ!」


こんな冗談言ってる場合じゃないでしょーが!

< 83 / 241 >

この作品をシェア

pagetop