イジワル王太子と政略結婚!?
木に近付いてみると、なっているのは真っ赤に熟れたリンゴだった。
シーナが一つもぎ取って私に投げる。
『これ本当にリンゴか?』
鼻を近付けて匂いを嗅いでみる。
「んー…ちょっと小さいけど匂いはリンゴだよ?」
『かじってみろよ』
「本当に私に毒見させる気!?」
ニヤリと悪戯に笑うシーナをにらみつけた。
「もし本当に毒入りリンゴだったらどーすんのよ!?」
『そしたら俺も後を追って死んでやるよ』
「そんなの信じられないっ!」
こんな冗談言ってる場合じゃないでしょーが!