のらねこ様、カレシ仕様

あれからまるで進展ねーし。

いや、果敢に攻めてるよ?


だが、上手い具合に交わされる・・・

交わされるっつーか、ここぞってタイミングで和まされるしぃ・・・。



あれは和む俺じゃなく、和ませるヒナタに問題あると思うし!

・・・まぁ、
とんでもなく幸せ一杯感はあるけど・・・。




そんな調子でジャンクへ向かうと、店の前で誰かが喧嘩してた。

止めるまでもなく、一人の男が三人のフリョーっぽいのを呆気なく撃退。

何気に顔を上げた男の視線が俺達を捉えた。




「「・・・エンちゃん・・・!?」」



・・・は?



叫んだのはヒナタと番犬。

男は一瞬驚いたように目を見開いて、直ぐに満面の笑みを浮かべた。



「おー!久しぶりだなっ、日向、薫!」

「ひゃ~!」



いきなり高い高いされたヒナタがヘンな悲鳴を上げる。



・・・てか、


高い高いって!




「あは、エンちゃん相変わらずだけど、コレはさすがに恥ずかしー!」

「んと、相変わらずヒナにべた甘・・・」

「何だ、薫もして欲しい?」

「遠慮する。」




ゲラゲラ笑って番犬の頭をガシガシ撫でる。
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