歳の差レンアイ、似た者同士。
「絶対会うんじゃねえぞ」

「わかってるけど…」

「けど、なに?」

「……」

イライラする。

なんでだよ!?

「…先生、あんまり責めるようなこと…」

看護師さんに言われた。

責めてるつもりはなかったけど、言葉がきつくなってしまう。

この苛立ちの原因は?

大切に思う人を傷つけられた怒りだ。

オレには何ができるんだろう?

きっと何もできない。

でも…

君を守りたい。

この気持ち、ウソはつけない。

「辛くなったらいつでもおいで。待ってるから。当番日じゃなくても」

ちいさくて、

弱くて、

儚い君を、

これ以上傷つけたくないんだ。

ドアの外まで見送る。

誰にもバレないように、こっそり渡したメアドを書いたメモ。

荻原紗英は一瞬目を丸くした。

そして、言った。

「…いいの?」

バレるじゃん…

さっさと行けよっ!

そっと背中押した。
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