先生と生徒

「んじゃ別に悲しいような顔しないで下さいよ」


「やー…何かさ、私生活だからそっとしといて欲しかったなーみたいな?」


「何ですか、それっ」


目の前で話している和也と先生。


「で、いつも暇そうにしてる翔を遊びに連れてけって言われてさ?

1人家に残すわけにもいかないから実家にいるってわーけ!」


"分かった?"そう付け加え和也の頭を小突く。


「分かりましたけど、何でキス魔なんですか?」


「…お前、根に持つな」


「そりゃ、彼女の唇を奪われたわけですし。目の前で」


嫌み満点の笑顔で和也は言った。


目の前で繰り広げられる会話なんて、右から左へ流れてる。


だって、何だか鼓動が早くて。
何だか、ズキズキと胸が締め付けられて。


何が何だか分からない。


"もうそれは立派な恋っ"

華の言葉が出てきた。

今、この気持ちを表すのが"恋"だとしたら…


私は…先生に"恋"をしているの?


目の前にいる"先生"に"恋"しているの?

和也じゃなくて?
先生なの?


──…"先生"なの?
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