先生と生徒
"親父ー大丈夫?"
頭の中で、リピートされる。
"親父"
と言うことは息子。
ってことは、私の…弟?
ガラッと開いた戸の隙間から一瞬だけ中にいた人物、すなわちお父さんと、目があった。
「マキ……?」
薄くなった唇の形がこう見えた瞬間に、戸は閉められた。
一瞬見えた10年ぶりの父の姿にただただ驚くばかりであった。
痩せこけて、げっそりしている。
担いでもらった大きな肩も小さくなり、ふっくらとした顔もげんなり。
倒れるのも、無理はない。
そう思った時、
ガラッと戸が再び開いた。