王様の、言うとおり



ひんやり冷たいキングの大きな、手。



普段と違う優しいキングに、少し心配を覚えながら、目を細めます。


―――ずるい。



私の顔なんて昨日から、1回も見なかったくせに。

どうしてそういう事、分かっちゃうの?



……寝不足。



立ち眩みは、きっと寝不足から来たもの。



私はただ立ち眩みって皆に言ったのに、あっさりとその原因を、断定で言ってきたキング。



「ごめんな、怖がらせた。」

いつもより弱々しい声を放つキングに、首を左右に振ります。



少し先にある海を見つめながら話すキングですが、手が私のおでこに触れているから、私が首を振ったのにも分かるはずです。





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