王様の、言うとおり
でも、このゲーム……。
「……何か企んでるの?」
『は?』
一瞬、キョトンとしたキング。
それをみて、余計な事を言った……と後悔しました。
てっきり、負けた方が罰ゲームねって何か使われるのかと思ったけれど。
キングの顔を見ると、ただ山を崩すためのゲームだったみたいで。
何も考えていなかったみたいです。でも私の顔を見て、にやり、意地悪の顔になりました。
しくじりました。
『そうだね、何かルール決めよっか。』
「ルール?」
『負けた方が、勝った方の言うこと聞くってことで。はい、始め。』
勝手にルールを作って、始まった山削り。
普段キングの言うことを聞いてるんですけど……?
でも、待って菜月。
いつもの頭脳戦では無くこれはある意味運の勝負。
崩れてしまえば、負けのシンプルなもの。山だった私も半分作っているし、いつもみたいにキングが実は裏事情を知っててはめられた…なんてこともない。
これはもしかしたらチャンスなのかも。
コレに勝てばキングを言いなりにする事が出来るって事で。
暑い中新刊のマンガを本屋まで買ってこい、なんて頼むことも出来るってことだよね?