無邪気な欲望
ダメだダメだ。
あと数分もすれば予冷が鳴る。
5時間目が始まっちゃう。
だからダメ。起きなきゃダメ。
そう自分に言い聞かせるのに、突然やって来た睡魔になかなか抗えない。
体を起こそうと思うのに、ちっとも言う事を聞いてくれなくて。
もう目も開けていられない。
ダメ……。寝ちゃダメ……。
気持ちだけは起きようと努力してるんだけど、その甲斐もなく、意識は次第に薄れていく。
ダ……メ…………。
思う心とは反対に、私はとうとう深い眠りに落ちてしまった。