ハッピーエンド
「はい・・・」

何処までも自分達の事を調べ尽くしている葛西に亜衣は少し怯えた。

「事故のあった8月10日、君は部屋の窓から偶然、下で起きた事故の瞬間を目撃した。それによると勝浦方面から猛スピードで走ってきた白いスポーツカーがセンターラインをオーバーし、対向する紺色のセダンに激突、スポーツカーは大破しガードレールを突き破って防風林に突っ込んだ後炎上、セダンは数回スピンした後、手前のガードレールにぶつかって止まった」

「はい・・・おまわりさんに聞かれた通りです」

「救急車と警察を呼んでくれたのは君だね」

「そうです」

「君は昔から色々と嘘をついて周りの大人を困らせる子供だったらしいね」

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