ハッピーエンド
突然葛西は話題を変えた。

「・・・それが何なんです?今度の事も私が嘘をついていると言う証拠になります?」
いきなり変わった質問の鉾先に亜衣は動揺しながらも怒りが湧き上がった。それが一体どうだと言うのか?人前で話して自分を辱めようとするだけではないのか?

「火事だと言っては消防車を呼んだり、泥棒が入ったと110番してみたり・・・」

「だからそれが!」

確かに葛西の言う通りである。しかしそれは自分が幼かった頃の話である。

大人になってそんな馬鹿な真似はした事が無いし今となっては反省しているのに、昔の事を持ち出されて亜衣は激昂した。

そんな亜衣を仲埜が心配そうに見つめる。
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