恋華(れんげ)
もう忘れよう…。

もう終わりにしよう……。


あんな男のことをいつまで恨み続けたところで、ソレは恨み続けてる時間の長さのぶんだけ、逆に今でもアイツのことを想い続けてるのと同じこと…。

アイツにココロのはしっこを握られてるのと同じ……。


どんなにハラを立てたところで、熱くなった自分が虚しくなるだけ…。

そんなネガティブな想いを重ねたところで単なる時間のムダでしかない……。

あたしのメモリーからアイツを削除してゴミ箱に捨てよう!


今のあたしには貴志がいる!!

かわいい、かわいい年下のオトコ♪

あたしがいなくちゃ何もできない不器用なオトコ♪

あたしがいないと生きていけない“捨て猫”みたいなオトコ♪

あたしのかわいいこねこちゃん~っ♪♪



その夜以来、クラブで二度とアノ男の姿を見ることはなかった―――――
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