君が望んだ永遠
雪原があたしに何かを言いかけた。
しかし、それは女性の悲鳴によって掻き消された。
「キャ――――ッ!!!」
雨の音と共に、
悲鳴が辺りに響き渡る。
「な、なに……?」
「幸音ちゃん、俺の後ろに」
そう言って雪原は
あたしを守るようにして後ろにかくまった。
しばらくすると
黒い影がこちらへと迫ってきた。
その黒い影は高そうな鞄と
包丁を手にしている。
きっと、いや絶対に強盗だ。
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