何も出来ない自分




喫茶店を出た俺たちは、
少し肌寒いこの街を少し離れて歩く



ルナは何も思ってないだろうけど…


くっついてしまえば、
周りにはカップルに見られるんだろうなって思うとイヤだった



ルナはカズの女なのに・・・


俺がどんなにすきでも、何も覚えてくれてないのに
周りに"彼女"って思われたら…ツライから




俺らが乗った車両は、自分達を抜けばたったの6人。


驚くほどにすいていた



―ガタンッ、ゴトン…




窓に映る俺らの姿…




こんなに近くにいるのにな・・・




「ハチさん?さっきの話の続きいいですか?」



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