あっという間に家についた。
私たちの家は隣どおし。

「じゃー、バイバッ」

すぐに家に入っていこうとするハチの腕を引っ張り引き止めた。

ハチは驚いた顔をして不思議な顔をしてる。


「私…みんなが変な噂するから…ハチと喋りにくくて…でもアレは噂なんだよね?」

「…そうや。」

「だったら…もう普通に喋ってもいいよね!みんなにどんなに冷やかされても…友達なんだよね?」

「…そうや。俺らは…友達や。」



わたしはゆっくりハチから手を離した。



「そうだよね・・・よかった。」

「え?」

「バイバイ!ハチ!」

そう言って私は走って自分の家へと駆け込んで行った。





どうしてあの時『よかった』なんで言ったんだろう?

どこもよくなんかないのに・・・



友達と言う大きな壁に


部屋で泣いてたのに。




どうして強がっていたんだろ・・・。




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