言葉~ことのは~【短編】
その傷を両親に見られたら何を言われるかも分っていた。

数少ない友人がいやな顔するのも知っていた。

それでもあの時は、
自傷をするという劣等感と共に、
助けて欲しい、
誰かにこの傷を見てもらいたい、
誰かに私の存在を知ってもらいたいという感情が入り混じって、
私は傷を付けることをやめられなかった。
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