狼かける吸血鬼<短>
『だからお前を意識飛ぶくらい良くしてやって、抵抗出来なくさせて吸う事だって簡単に出来るって事』
「よ!良くするって何だよ…!」
『でも―――』
ニヤリと笑う奴は、私の胸を突いた。
『…これじゃあ俺の気が乗らねえな』
「………………」
『良くして欲しかったらせめてCまで育てろ』
「………………」
怒りに震えて声さえでない。
触りやがった。
鼻で笑いやがった。
「ちっちゃいの気にしてんだ馬鹿野郎!!!」
あ、声でた。
おまけに手まででた。
下から振り上げた拳は見事に奴の顎にヒット。
フラッと傾いた奴は、情けなくベッドに倒れる。
「ざまぁみろボケ!!!!」
『っ…てめ…!』
苦痛に顔を歪める奴はなかなか良い眺めだ。
逆襲だ。思い知ったか。
しかしその逆襲は、
『面白れー…。絶対お前に"血吸って下さい遥様"って言わす』
なにか良からぬスイッチを入れてしまったようで。
『俺は人間より吸血鬼の血の方がすっげー濃いから魅了力も強いんだよ』
吸血鬼は牙を光らせニヤリと笑い、
『覚悟しとけよ狼が』
獲物を前に舌なめずりをした。