狼かける吸血鬼<短>
『じゃ、まぁ俺は食事なんでね』
「お、置いてくのか!?この状況で!」
教室を去ろうとする笹木遥の背中に手を伸ばして、叫ぶ。
『助けて欲しいか?』
「なっ!!!」
助けて欲しいに決まってるが、何なんだあの意味深な微笑みは。
『助けて欲しいか、って聞いてんだよ』
「ぅぐぐ……」
チラッと横を見れば、変わらず興奮した様子の守り隊の方々。
ここで笹木遥に見捨てられたら確実に餌食に……
そんなの嫌だ!!!
「……助けて!」
しゃくに触るが、仕方がない。
素直に助けを請う。
それだけで必死なのに……
『物を頼むならそれなりの代償は覚悟してんだろな』
「は?」
『言えよ』
なに、が……………
「“私の血を飲んでください遥様”って言えよ」