世界が終わる前に


むしろ今の今まで、由紀ちゃんとは『もう二度と関わらないんだろうな』って思っちゃってたくらいだったのに。


……なんて、口が裂けても言える訳はなくて。



とりあえず、当たり障りのないように、あの合コンで途中帰宅してしまった事を素直に謝ろうとした。



「あー…この前、の……ご、合コンなんだけど……あ、あの、途中で帰っちゃってごめんね……?なんか急に用事あったの思い出しちゃっ――…」



けど、最後の「て」までは、由紀ちゃんの鋭い台詞に遮られてしまって、ちゃんと言えなかった。



「…――はあ?あんた漆原黒斗と抜けたんでしょうが!」



最早般若どころではない恐ろしい表情を浮かべた由紀ちゃんに、あからさまにびびった私は完全に敗北を喫した。


ていうか、何故それを!?



「お礼は?」


「……はい?」


「お礼よ!あんたねぇ、もっと恩人のあたしに対して感謝の言葉とかないわけ?」


「……か、んしゃ?」


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