世界が終わる前に
しかし、やっぱりそんなのもの結局は、単なる建て前なのだ、と。
ただ、都合のよい綺麗事を並べているだけなのだ、と。
そんな偽善を持て余す私の本音は、漆原黒斗や相田さんたちの世界と繋がりたい……だけなのかもしれない。
「降りて」
振り向いた由紀ちゃんにそう言われた私は、急いで荷台から飛び降りた。
また荷台に食い込んでたお尻が剥がれてヒリヒリして、ちょっぴり由紀ちゃんを睨みつけてみたけど怒らせたら怖いからすぐにやめた。
キョロキョロと辺りを見渡してみれば、そこはこの前の合コンの時に訪れた地元近くの繁華街。
それから道端に停めた自転車に鍵を掛けて「行くよ」と、颯爽と繁華街を歩き出した由紀ちゃんの背中を追いかけた。