拓く、道



「何で止めたんですか?」


「は?だって目の前で死なれたらショックだし…。そんな大それた理由なんてねーよ!」


「そうですよね…」





神崎弘斗は私のポケットから
遺書を奪い取った。


「これは俺が預かっとく」


「えっ?ちょっと!!読まないで下さいね。」


「うん。読まないから。」




学校の屋上で2人でいる。
しかも相手は神崎弘斗…。


授業はサボってばかりだし
教室にいる姿はあまり見たことがない。
毎日、女と遊んでるとか
ヤクザの組の奴だとか
人聞き悪い噂ばかり…



そんな人と一緒にいて
大丈夫なのか?
またあの時のように…



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