拓く、道
「こんな所に来て何するんですか?」
と聞くと神崎弘斗は
奪い取った私の遺書と
さっきコンビニで買ったと思われる
チャッカマンを取り出した。
「燃やす!自殺をしようとしたことを消去すればスッキリするんじゃない?」
「……。」
「何?嫌だ?」
私は首を横に振った。
「消して下さい…」
「了解」
遺書の下の方にあてた火は
上の方にどんどん侵食して
あっという間に灰となった。
自分の記憶の中にある
「死にたい」と言う気持ちが
消えていくようだった。