最愛の人



早く学校に着くと同時に私達のクラスに大勢の人がたかっていた。

私は何だろう?と思い教室に入ると黒板に私に対する嫌がらせが書いてあった。

【私の直孝を取らないで!】

【ブスの癖によく人の男を取るよね】

直孝を取らないで?

意味わからないよ?

直孝は私の彼氏じゃないの?

どぉー言う事?

私はすぐさま黒板の落書きを消した。

美里も手伝ってくれたおかげですぐ消せるようになった。

すると一人の男が口を開いた。

「お前って最低だよな!沙也加さんの彼氏を取るなんて!」

沙也加…。

きっと黒板の落書きをした人だろう。

だけど、どうして直孝を?

「沙也加って誰?直孝は私の事好きって言ってくれた!」

誰も私の話しなど聞いてくれるはずなく私はただ責められた。

「気にしなくていいよ!私がいるから!」
美里の励ましは心強かった。

私はそれからたちまち「死ね」とか「最低」とかを言われるようになり居場所がなくなった。

だけど直孝に話す事は出来なかった。

沙也加って誰?

直孝のなんなの?

直孝と同じ学校なのかな?

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