ちぇりぃ★〜姉と弟の恋模様〜
───カチャ


「はぁ…。やっぱりトイレに行っても落ち着かなーい。あ…2人とも、どうしたのぉ?」


佑季が入ってきてオレは何事もなかったかのように振る舞うが、アリエルはオレにしがみついたままだ。


何かがあったかは一目瞭然だろう。


「ウフフ…」


アリエルは不敵な笑みを浮かべて衣装を直し、パイプ椅子に座りながらケータイをいじりだした。


重い沈黙の中、オレのケータイが鳴る。


開くと目の前のアリエルからのメール。


“今晩つき合ってくれるわよね?じゃなきゃ、アオイに襲われそうになったって言いふらしてもいいのよ?”


何なんだよ…。


ウザい女。


これ以上つきまとわれるのは、ゴメンだ。


“夜9時に事務所の裏のコンビニで待ってろ”


それだけ返した。


こうなったら、はっきりさせてやる。


「お前の欲しいオモチャは手に入らない」と。
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