ちぇりぃ★〜姉と弟の恋模様〜
───トン、トン


「入っても、いい?」


果夜がオレの返事を待たずに、部屋を開けて入ってくる。


「どした?姉ちゃん?」


帰国した日から。


オレは果夜を“姉ちゃん”と呼んでいる。


果夜の作りたい距離、オレなりのブレーキ。


「勉強の邪魔してゴメンネ?ちょっと、いい?」


「うん。そろそろ休憩って思ってたトコ」


「そっか。ね、アイス半分コしよ?」


1個のアイスにスティックが2本ついたアイス。


パキッと割って2人でベッドによしかかりながら食べる。


「やっぱ夏はアイスだね?」


「うん、ウマッ」


ひんやりと後味のいいソーダ味のアイスが、渇いた喉にちょうどいい。


扇風機の位置をずらし、うまく果夜に風が当たるように調整した。
< 302 / 343 >

この作品をシェア

pagetop