彼岸と此岸の狭間にて
「去年の12月22日…」            
「最近じゃないか!?」             
「美優にとっては昔になるんだけど…」                  
「まあ、いいや。それで?」

「お兄ちゃん、昔から香澄ちゃんの事が好きだったから『いるよ』って答えたら、その子、一度は諦めたんだ。でも、どうしても諦めきれないからお兄ちゃんと直に話してみたいんだって!?」

「いつ?」                   
「今!」                    
「今なのかよ…」                
「どうする?」                 
「どうするって、言ったって、その子の事全然知らないし…」

「名前は『近藤美紗』。美紗ちゃんていうの。私と同じ中学二年生。物凄く可愛いよ!」                    
「だって、中二だろう!?」

「熟したら香澄ちゃんを追い越すよ、きっと!」              
「熟すまで待つの、俺!?」

「喩(たとえ)の話よ、ホント、兄貴はおバカなんだから…」             
「そんな事分かってるわい!」

「どうするの?」                
「どうしたら良い?」              
「そういうのは自分で決めなきゃ!優柔不断な男は嫌われるぞ!」

「お前が持ち込んできた問題だぞ!」                   
「持ち込んできたのは私だけど解決するのはお兄ちゃん、あなたです!」               
「てめぇーっ!さて、どうしようかな!?……『友達から始めよう!』というのはどうだ!?」                 
「う〜ん、今一、インパクトに欠けるけど、現状ではそれがベストかも…」
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