彼岸と此岸の狭間にて
「『土門重吉郎』は自殺したんですか、享保10年に…!?」
「でも、この外国人のような使者って誰なのよ?」
「分からないよ」
「実はこれには続きが…」
葵と香澄が顔を見合わせる。
『翌日、土門重吉郎の遺体を村人達が運び入れる。その遺体を見れば、腹に3寸(10センチ)程の穴あり。その他に傷なし…』
「これは何よ?」
「死体の状況だろう!?腹に穴って事は『切腹』したって事か!?」
「って事は、私の御先祖様は自殺が原因でこの菩提寺と縁が出来たって事!?」
「そういう事になります」
「そうだったんだ…」
「事実を知ってがっかりした!?」
「ううん…そうじゃなくて如何に自分が自分の先祖の事を知らなかったか、って事を改めて思い知らされて、軽いカルチャーショックを受けた!」
「今、生きている人間で自分の先祖の事を完全に知っている人間なんて一人もいないさ。だって一番身近な両親の歴史だって俺達は知らないんだから…」
「それはそうだけど…」
「それで『土門重吉郎』がどんな仕事をしていたかは分からないんですね!?」
「それは残念ながら…ただ、苗字の使用が許されていた事からすれば…」
「武士!?」
「そうです。そして、自害方法が『切腹』であるとすれば、その可能性は高いですよね!?」
「武士か…!?」
「武士だとするとどうなるの?」
「俺の先祖が武士だとするとどこかで接点を持つ可能性は農民と比べると高くなる、って今のところ、そんな程度だけど…」
「でも、この外国人のような使者って誰なのよ?」
「分からないよ」
「実はこれには続きが…」
葵と香澄が顔を見合わせる。
『翌日、土門重吉郎の遺体を村人達が運び入れる。その遺体を見れば、腹に3寸(10センチ)程の穴あり。その他に傷なし…』
「これは何よ?」
「死体の状況だろう!?腹に穴って事は『切腹』したって事か!?」
「って事は、私の御先祖様は自殺が原因でこの菩提寺と縁が出来たって事!?」
「そういう事になります」
「そうだったんだ…」
「事実を知ってがっかりした!?」
「ううん…そうじゃなくて如何に自分が自分の先祖の事を知らなかったか、って事を改めて思い知らされて、軽いカルチャーショックを受けた!」
「今、生きている人間で自分の先祖の事を完全に知っている人間なんて一人もいないさ。だって一番身近な両親の歴史だって俺達は知らないんだから…」
「それはそうだけど…」
「それで『土門重吉郎』がどんな仕事をしていたかは分からないんですね!?」
「それは残念ながら…ただ、苗字の使用が許されていた事からすれば…」
「武士!?」
「そうです。そして、自害方法が『切腹』であるとすれば、その可能性は高いですよね!?」
「武士か…!?」
「武士だとするとどうなるの?」
「俺の先祖が武士だとするとどこかで接点を持つ可能性は農民と比べると高くなる、って今のところ、そんな程度だけど…」