Rose of blood
次の日のお昼、私はカインの分のホットチョコレートも作りトレーにのせた。


あのカインが飲むかは分からないけど、少しでも飲んでもらえればと思った。


部屋をノックして入ると、珍しいことにカインは不在だった。



「どうしよう……ご飯……」



置いてれば食べるよね。


私はカインの机からペンと紙を借りて、メモを残した。


ホットチョコレート冷たくなっちゃうけどしょうがないか。



「飲んでくれるといいな……」



私の小さな呟きが静かな部屋の中で寂しく消えていった。






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