できちゃった結婚〜もしも俺が赤ちゃんになったら〜


「あ、あ〜うっ…っ〜〜ぅ。」


一度溢れてしまえば、もう止まらなかった。

別に泣き虫でも涙もろくもないのに、想いを言葉に出来ないのと、お腹に染み込んだ希の涙が暖かくて……でも悲しくて、それが俺の気持ちを突き刺して痛くて涙が溢れる。


若くして結婚することは不安だった。

しかも子供が出来て親になるなんて、めちゃくちゃ不安だった。

だけど、仕事しなくちゃいけない。

希の為に、子供の為に。


だから不安なんて押しのけて、仕事を頑張った。


辛くても、上司に怒られてムカついても、
希に愚痴らず頑張った。


だって希はもっと頑張ってるってわかってたから。


だから……どこで弱音吐いていいかわかんなくて、それが積もり積もって、昨日希にあんなことを言ってしまった。


今までの不安やガマンが溢れ出して、それが涙となって溢れ出る。


「真紘〜どうしたの〜…よしよし。」


ポンポンと優しく背中を撫でてくれる希の腕の中で、赤ちゃんの真紘を利用して、大声で泣いた。



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