オパール・オッドアイ
恋する瞳はピンクパール色に輝く
私からしてみれば衝撃的過ぎる出会いから約一週間が経過。
迷惑メール・着信(By・うさぎ)にもだいぶ馴れてきた。
雪お兄ちゃんに会いに行くと必ずと言っても過言ではないくらいの確率でうさぎに遭遇して付き纏ってくる。
雪お兄ちゃんに聞いた話だと毎日この周辺を徘徊しているとのこと。

「さすがに毎日徘徊するのは止めて!
ただでさえ私のせいで夜のコンビニは人が寄り付かないのに、これ以上お客さん減っちゃったら店潰れちゃう!
私の心の寄り所奪うつもりなの!?」

幽霊出現だけならまだしも変質者まで現れるコンビニ…。
異常過ぎる。

「だって聖歌いつ家から出てくるか判らないし。
家に行こうにも場所知らないし。」

そう、うさぎはまだ私の家を知らない。

私の正体が人間だとばれたあの日、家には直接帰らず重い体を引きずりながらコンビニに向かい雪お兄ちゃんに助けを求めた。

「雪お兄ちゃん。ごめん。助けて~!(泣)」

「どうした!?
服は汚れてるし、かすり傷はあるし…。
派手に転んだのか?
お前そそっかしいもんな~…。
ごほん!
いらっしゃいませ。(営業スマイル)」

どうやら私の姿しか目に入っていなかったらしい。
うさぎの姿を見た瞬間胡散臭いまでの輝かしいスマイルをキメた。

「変なのに捕まったよ~。」

「後ろにいるそいつ?」

うさぎに目を向けると営業スマイルを止め警戒心と殺気を剥き出しにしながら私を庇うように間に立った。

「なら客じゃないな。
俺の可愛い聖歌に付き纏わないでもらおうか。」

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