オパール・オッドアイ
「力はそれなりにあるんだよ」と突然両脇を掴んでひょいっと持ち上げられ、奇妙な叫び声を上げる。
その御蔭ですんなり立ち上がれたものの、事の成り行きを見守っていたお兄さんに笑われてしまった。
「仲良く祭を楽しんできな!
ほら、コイツも忘れるなよ。」
「ありがとうございます。」
笑顔で金魚を受け取り反対の手は私の手を握った。
余りに自然な動作だったのでしばらく違和感を感じなくて、そのまま二人で歩きだした。
「…にしても前から思ってたんだけど聖歌軽すぎない?
ちゃんと食べてる?」
「あんたは私の母親か。
ちゃんと食べてるし標準だよ。
セクハラ?」
「セクハラって…。
母親にはならないけど保護者はなりそうだね。」
「は?」
「聖歌、迷子になってた自覚ないでしょ。」
「えっ…。」
言われて初めて辺りを見渡した。
見たことのない地形。
知っている人間はウサギだけで、琥珀も、雪兄さんも、るーちゃんも見当たらない。
自分が何処をどう歩いたのかも判らないから当然家にも帰れない。
事の重大さを自覚して真っ青になる私を見て、盛大な溜め息をつきながら繋いでいる手の力を少し強くするウサギ。
「状況、把握できた?
俺がみんなの所に連れていくから大丈夫。
心配かけたんだからちゃんと謝りなよ。
何もなくて良かった。」
しっかり繋いでくれている暖かい手から心配かけた事も伝わってくる気がして有り難く、同時にとても安心して泣きたくなった。
「ごめん。
見つけてくれてありがとう。」
「どういたしまして。
…ところでまだ手、繋いだままでいい?
俺としては役得で嬉しいんだけど、聖歌が嫌なら放すから。」
あまりにも真面目に聞かれて思わず吹き出してしまった私を見て渋い顔をするウサギ。
「なっ…!!
笑うことないだろ。こっちは真剣に考えて断られるかもしれない提案を出しているのに。」
「ふふっ。だって今更?それなら言わなければ気づかないかもしれないのに。
変に真面目っていうか、御行儀が良いっていうか。」
一度手を離してこっそり様子を伺ってみるとあからさまに落胆した。
笑いを噛み殺して指を絡ませる握り方に変え改めて手を繋ぐ一瞬びっくりした表情だったのにみるみるうちに幸せそうな笑顔になる。
その御蔭ですんなり立ち上がれたものの、事の成り行きを見守っていたお兄さんに笑われてしまった。
「仲良く祭を楽しんできな!
ほら、コイツも忘れるなよ。」
「ありがとうございます。」
笑顔で金魚を受け取り反対の手は私の手を握った。
余りに自然な動作だったのでしばらく違和感を感じなくて、そのまま二人で歩きだした。
「…にしても前から思ってたんだけど聖歌軽すぎない?
ちゃんと食べてる?」
「あんたは私の母親か。
ちゃんと食べてるし標準だよ。
セクハラ?」
「セクハラって…。
母親にはならないけど保護者はなりそうだね。」
「は?」
「聖歌、迷子になってた自覚ないでしょ。」
「えっ…。」
言われて初めて辺りを見渡した。
見たことのない地形。
知っている人間はウサギだけで、琥珀も、雪兄さんも、るーちゃんも見当たらない。
自分が何処をどう歩いたのかも判らないから当然家にも帰れない。
事の重大さを自覚して真っ青になる私を見て、盛大な溜め息をつきながら繋いでいる手の力を少し強くするウサギ。
「状況、把握できた?
俺がみんなの所に連れていくから大丈夫。
心配かけたんだからちゃんと謝りなよ。
何もなくて良かった。」
しっかり繋いでくれている暖かい手から心配かけた事も伝わってくる気がして有り難く、同時にとても安心して泣きたくなった。
「ごめん。
見つけてくれてありがとう。」
「どういたしまして。
…ところでまだ手、繋いだままでいい?
俺としては役得で嬉しいんだけど、聖歌が嫌なら放すから。」
あまりにも真面目に聞かれて思わず吹き出してしまった私を見て渋い顔をするウサギ。
「なっ…!!
笑うことないだろ。こっちは真剣に考えて断られるかもしれない提案を出しているのに。」
「ふふっ。だって今更?それなら言わなければ気づかないかもしれないのに。
変に真面目っていうか、御行儀が良いっていうか。」
一度手を離してこっそり様子を伺ってみるとあからさまに落胆した。
笑いを噛み殺して指を絡ませる握り方に変え改めて手を繋ぐ一瞬びっくりした表情だったのにみるみるうちに幸せそうな笑顔になる。