この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
―――2日後
空は青く晴れ渡り
遠くには高くそびえる白い入道雲が見えた。
まぶしい太陽にキラキラと反射する海。
初めてみる海はどこまでも広くその大きさに俺はただ感動していた。
「海に入るには晴れすぎだな。紫外線が強すぎる」
現地集合で既に海に到着していたボランティアサークルの部長は
白い太陽を嫌悪するように、顔をしかめていた。
「あ、部長日焼け止め使います?」
珍しく時間内に到着した美代はカバンから日焼け止めを出した。
「いや、大丈夫だ」
部長はそう言いながら中指で眼鏡を持ち上げると
長めの前髪の隙間から俺を見た。
「ところで…君は誰だ?新入部員か??」
部長の少し怪訝な目付きに、俺はなんだか緊張してしまう。
「あ、いや。俺は美代の従兄のマサルだ」
美代以外の人間とまともに会話するのはそういやこれが初めてだ。
俺は大丈夫だろうか?