この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
「会費は1人2000円。暇な奴は手を貸してくれ」
今日は浜辺でバーベキューをやるらしく
部長は集金をしながら、部員たちに車からバーベキューの荷物を運ぶ指示を与えていた。
ヒゲ男から離れた俺と美代は部長に会費を払い終え、手伝いに参加しようとしていた。
そんな俺と美代の元へ
1人の女の子が怪訝な表情を浮かべながら近付いてきた。
小麦色に焼けたスレンダーな手足に、少し赤い茶色の髪。
「あ、夏美~」
美代に夏美と呼ばれたその子は美代の前まで来ると
汗で肌にまとわりつく髪を後ろに流した。
そして腰に手を当て仁王立ちするとジロッと俺を見た。
「ちょっと、あんた誰?美代のなに?」
「え…?」
いきなりの上から目線に俺はたじろぐ。
「あっ、あのね、彼はマサルさんで私の従兄なの」
夏美の態度に美代も少し慌てて紹介をしてくれる。