この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
「いとこぉ~?へ~?」


夏美は腰に手を当てたまま俺の顔をまじまじと覗きこんでくる。


な、こいつこそ何なんだよ…


俺はその視線から逃げるように体を後ろに反らした。


「若く見えるけどあんた何歳?同じ年くらい?」


「あ?いや…」


否定しながら俺はふと考えた。


そういや俺は何歳なんだ?


気分的には確実に美代よりも年上なんだが。


俺が美代に拾われたのは美代が中2の頃なんだよな。


そこから逆算すると…


「俺は、多分5歳だ」


正確にはわからんが多分そんなもんだろう。


しかし俺の言葉に夏美ははぁ?という顔をした。


あれ?


この俺が年下だというのに違和感があったのか?


「いや、だけど精神年齢はお前たちより歳上だぞ?」


俺は一応、補足をしてみる。


「…………」


夏美は美代を見た。


「こいつバカ?頭大丈夫?」


夏美は頭のところで指をクルクルして俺を馬鹿にした。


「な…」


そんな態度に俺はカチンときて美代を見た。


しかし美代も美代でなぜかフォローの一言もなく


ただ苦笑いを浮かべるだけだった。


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