この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
「マサルさん、夏美は私の親友なんだよ」


美代の言葉に、夏美はふんっと言いながら髪をいじる。


「従兄か何か知らないけどあんまり近寄らないでよね。こっちは男が苦手な子だっているんだから」


そう言いながら夏美は気をつかうように背後をチラリと見た。


「今日は私だけじゃなくてメイも来てるんだから。メイ怖がらせたらあんた絞めちゃうよ?」


俺がその方向を見ると、少し離れたパラソルの下に少女がいた。


その姿に美代が嬉しそうな声を出す。


「わぁっ、メイも今日来てるんだ!」


「…誰?また美代の友達か?」


俺が不思議な顔で美代を見ると美代は笑顔で言った。


「うん!メイもいつも大学で一緒にいる親友なの。」


そして、美代は少女のいるパラソルに向かって駆け出した。


「お、おい。ちょっと…」


俺も美代について行いこうとした。


しかしそれを牽制するように、夏美が俺の肩を掴んだ。


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