この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
「はぁ…はぁ、すまないが…沖にいる二人のところへ連れて行ってくれないか?」


『あの二人を助けたらいいメリ?』


白いメリ吉はキュイキュイと鳴く。



こいつ達は頭が良いらしく


俺が説明するまでもなく状況を理解してくれたようだ。



「あぁ!頼む…!」


俺の返事にメリ吉達は高い声でキュイキュイと鳴きながらそれぞれに連携をとり


猛スピードで二人の元へ向かった。



さらに激しくなる水しぶき。


『しっかり背中に乗ってるメリよッ!』





そしてメリ吉の群は一気に二人の元へたどり着いた。





「ヒゲ男!!!こいつらの背中に掴まれ!!」


溺れてパニック状態のヒゲ男に俺は叫ぶ。


「がぼ…ッごぼぼッ、ぷはぁッ」


ヒゲ男は海流に揉まれながらもなんとか自力でスナメリのせびれに掴まった。


「げほッげほッ!!」


スナメリの背中で激しく咳き込むヒゲ男。


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