この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
よし…ッ

次は夏美だ!!


俺はさらに沖に流されている夏美に向かって叫んだ。


「おい!!夏美!!今行くからなッ!!」


しかし夏美には反応がない。


くそ……ッ

夏美……!!



そして俺が夏美のところへ着くと


予想通り夏美は既に意識を失っていた。


不幸中の幸運は


夏美が上を向いていたことだろう。


また意識を失い体の力が抜けた夏美は、海面に浮いた状態でプカプカと漂流していた。


俺はメリ吉に股がったまま、夏美を引き寄せ腕に抱いた。


「夏美…がんばれよ!」


今は安否を確認する余裕はない。


俺はぐったりする夏美を必死に支えながら、メリ吉に乗り浜へと向かったのだった。




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