この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
「おいっ夏美…!起きろよ?!」
ヒゲ男は強張った笑顔で夏美を見つめた。
しかしヒゲ男の呼び掛けに、反応しない夏美。
「…………」
ヒゲ男は肩を揺さぶる手を止めた。
そしてその手を夏美の顔に持っていく。
「夏美…おい…シャレになんねぇって…」
そのままペタペタと夏美の顔をさわるヒゲ男。
「なぁ?こんなに触られて嫌なんだろ?だったら早く起きろよ。」
しかし夏美は無抵抗のままヒゲ男を受け入れている。
「はぁ…はぁ…夏美ッ…いい加減起きねーと怒るぞ…ッ!!」
ヒゲ男は夏美の顔から手を離すとそれを砂浜に打ち付けた。
砂浜にめり込む腕に渇いた砂粒が張り付く。
しかしヒゲ男の怒鳴り声にも、無反応な夏美。