この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
パタン…


玄関の扉が閉まると、俺は部屋に一人になった。


テーブルの上には美代にもらった御守りとまだ食べかけの朝食。


俺は御守りを大切に胸ポケットにしまうと残りの朝食を食べた。


食べながら…


俺は口元が緩むのを抑えられなかった。


美代がくれた、好きの御守り。


これ以上深入りしないようにと思っていたのに…


全然ダメだな、俺











俺は朝ごはんを食べ終えると、美代の食器と合わせてキッチンへ運んだ。


カチャカチャと食器を洗い、布巾で拭いて棚にしまっていく。


パタン


食器も片付け終え戸棚を閉めると、俺はリビングの隅にかためてあるボストンバッグを見た。


これから美代と一緒に片付けようと言っていたけど…


美代はまだゴミ捨てから帰ってこない。


ゴミ捨て場まではそう遠くないのに、一体なにをしてるのか…


「相変わらず鈍くさいやつだな」


俺は小さく笑うと、先にボストンバッグの片付けを始めることにした。


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