この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
ドクン…ドクン…と心の中の小さな不安が膨らんでいく。


いや、まさか…

きっと勘違い…だよな?


俺は鼻をつまむことも忘れて生ゴミにまみれた小袋を拾った。


しかし―――…



な…んで?

どういうことだ?


小袋を持つ指先がかすかに震えた。


それは俺が美代からもらった、好きの御守りだったのだ。



俺は慌てて自分のポケットまさぐった。


俺は確かに入れたはず…!


するとポケットからは俺がもらった御守りがちゃんと出てきた。


あ、あった…!


俺は少し安堵する。


しかし…じゃあどういうことだ?


偶然似たようなものが落ちていたのか?


俺はふたつの御守りを見比べた。


すると俺の御守りの刺繍糸が水色なのに対して


落ちていた御守りの刺繍糸は桃色だったのだ。


そこで俺はひとつの予感を感じた。


まさか…これは…


俺はその予感の真意を確かめるべく、落ちていた御守りの中身を確認してみた。


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