この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
「わかった。じゃあ俺たちは、市街を探してみるわ!」


「あぁ…頼む」


ヒゲ男と夏美の乗った軽トラと別れると俺は緑地公園へと向かった。












「美代――!!」


沈みかけた太陽に、緑地内は人もまばらだった。


「美代―!美代いるか―!?」


広い敷地に俺の声だけが寂しく響く。


オレンジと紺の混ざった空に、黒い鳥の群れの影。


いつしか電灯がポツポツと灯り暗くなった木々を照らし始めた。


「美代――…!!」


もう声なんてとっくに枯れていた。


それでも俺は叫び続ける。


「美代――――――……!!」







頼む、美代…


返事をしてくれ











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